今日はめずらしくコスメの事でもレシピでもない、ドイツ語のお話。
4月に入って桜も咲いて、新しい出会いの季節ですよね♪
大学にも新しい人が入ってくるし、働いてる方も環境が変わったり。
そんな時に必要なのが、『初めまして』の挨拶。
私がドイツに来てすぐの頃は、日本のドイツ語教科書に載ってるような複雑な堅苦しい文章で頑張って言ってみたり、日本にはない挨拶の習慣に戸惑ったりしていたので、
今日は、ドイツではどんな初めましての挨拶が一般的なのか?を書いてみたいと思います。
ドイツ語の勉強を始めたばかりの方などの参考になれば嬉しいです♪
教科書や検索で出てくる文章は使われてない!?
私が人生で初めてドイツ人の方とドイツ語で話したのは、まだドイツ留学を考えてすらいない頃でした。
ドイツ人の、自分の楽器の先生が日本にたまたま来ていて、レッスンを受けられることになり、
せっかくだから”初めまして” くらいドイツ語で挨拶しよう!
と思って、当時はドイツ語も全くわからなかったのですが、ネットで調べて覚えて行きました。
それがこんな文章。
『Es freut mich, Sie kennenzulernen!』
長い!笑
和訳すると、『貴方と知り合うことができてとても嬉しいです!』という意味です。
今でも検索すると出てきますね。
でもこれ、実際に使われてるのを聞いたことは私は一度もありません…!
使って違和感があるというほどでもないのですが、使われるとしたらおそらくかなりかっちりしたビジネスの場とか、かなり目上の人に対して使うイメージです。
他にも、
『Ich freue mich, Sie kennenzulernen. 』とか、
『Sehr Angenehm! 』
などの 言い回しがでてきますが、これらも日常で使われることはほぼない、と言っていいと思います。
『Sehr Angenehm! 』については、年配の方やめちゃくちゃフォーマルな場で使われる事がある、と聞いたことはありますが…少なくとも大学生の生活の中では一度も聞いたことがないです。
『Sehr erfreut! 』も、私は聞いたことがないなあ。
ドイツ人が使う『初めまして』
『Freut mich!』
『初めまして』と言うなら、定番のセリフは『Freut mich!』です。
これは、先ほどの
『Es freut mich, Sie kennen zu lernen』
の省略形です。
省略しないと、実際にあいさつするタイミングでそんなに長々としゃべる隙は無いのです。
これは、友達同士でも少し目上の人に対してでも使える表現です。
『Schön, Sie kennenzulernen.』
2つ目のよく聞く言いまわしは
『Schön, Sie kennenzulernen.』です。
特に目上の人でない場合は”Sie”が”dich”になりますね。
ドイツ語の”Schön”って”綺麗”って意味だけではなく、
例えば友達が『この前ね~親がこっちに遊びに来たんだ~』って話をしてきたときに、『お~いいね!』って意味で『Schön!』って返したりもするんですよね。
『Schön, Sie kennenzulernen.』の場合の”Schön”も、”綺麗”という意味ではなく”良い”とか”素敵”って感じのニュアンスです。
この言い方は最初に紹介した『Freut mich!』よりは丁寧でちょっと上品な感じのする言い方です。
これらの二つの言い方を覚えれば、友達にも目上の人にも無難な初めましてのあいさつができるわけですが…
みんながこれを使っているかというとそういうわけではなく、そもそも『初めまして』を言葉に出していう人が日本より少ないんです。特に同じくらいの立場の人同士の場合。
じゃあ初めて会う人にはみんなどうやって挨拶しているのでしょうか?
名前を言うだけのあいさつ
Freut mich!という言い方を覚えて使い始めたころ、
同じシチュエーションでドイツ人含め外国人はなんか違うこと喋ってるな…?と気づきました。
最初は何を言ってるのかほんとにわからなかったんですが(苦笑)、彼らは単純に自分の名前を名乗っていたんです。
それも、日本人がドイツ語の授業で習ったりするような
『Ich bin ~』とか『Mein Name ist ~』
ではなく、
名前をぽろっというだけ!
正確に言うと、握手する手を差し出しながらこんにちは~といった後に、握手をしながら相手の目を見て自分の名前を言います。
例えば山田花子さんだったら、
『Hallo! (握手しながら)Hanako.』
って感じ。
そして名前の後に『Freut mich.』を付けます。(言わない人もそこそこいる)
相手が目上の方の場合などは、
『(握手しながら)Hanako Yamada. Schön, Sie kennenzulernen.』
という感じでフルネーム+初めましてを言ったほうが丁寧です。
名前の後は『Freut mich.』でも大丈夫。
この習慣を私は最初のころ全く知らなかったので、最初は自分の名前を呼ばれてるのかと思って
(えっ私Hanakoじゃないんだけど…名前勘違いされてる…?)
って焦っていました( ;∀;)笑
そして自分は名乗らずに、恐らく(はて…)って顔をしながらスルーしてました。笑(笑えない)
正しい答え方は、例えば青木太郎さんだったら
『Hallo!Hanako』→『(握手しながら)Taro. (にっこり)』
『Hanako Yamada. Schön, Sie kennenzulernen.』→『Taro Aoki. Ganz meinerseits.』
『Hanako Yamada. Freut mich』→『Taro Aoki. Freut mich auch!』
って感じでしょうか。もちろん人によって、状況によって、いろんな言い方のパターンがあります。
後ろの2つはいいとして、最初のパターンって日本人的にはちょっと違和感がありませんか?
だって、そのまま日本語に訳したら
花子:『やあ!花子。』
太郎:『太郎(にっこり)』
って会話だもの。おかしいでしょ。笑
でもみんなこうやってるので…真似して同じようにやってたらそのうち慣れました(^^;
まとめ
意外と日本のドイツ語の授業や参考書などでは学ぶ機会の少ない、”ドイツ人同士の自然なはじめまして”をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
短い言い方ばかりで覚えやすいと思うので、ドイツ人と初めて会うときはぜひ使ってみてください。
まだドイツ語が話せないから英語で会話をするつもりであっても、最初の挨拶だけでいいからドイツ語を使ってみるとやっぱり印象がいいですよね♪
それではまた(^O^)/Tschüss!!
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